罪深き過ちに苦しむ歴史の先,待ち焦がれていた救世主の降臨。罪を断ち,暁光に手をかざす。悟得の思いに,道開かれる。
任天堂社は,5月17日からのエレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ(E3)でゲームキューブをお披露目するが,ゲームキューブ用ソフトの取材の感想では,コントローラーが直感的に操作できる。プレイステーション2と同じNFLのタイトルで比較すると,プレステ2は選手の顔がマネキンのような目をしているのに対し,ゲームキューブの選手の顔は生気が感じられる。
もう画像の美しさとか,何万ポリゴンだとか,そんなことで優劣を決することができないゲームハード論争だが,スペックで上を行くXボックス,光源やテクスチャの効果でそれに匹敵するゲームキューブ,という見方か。まぁなんにしても,その両者の長所は,ここまでのゲーム不況を作った最大の原因である,ハード屋の自己満足マシンでしかない(しかもゲーム機ではさらさらない)プレステ2の罪を断ち切るいい機会となるだろう。ありがたいことだ。
ソフト制作者たちにとっても,彼らになんの配慮もみせないプレステ2よりも,今からでもゲームキューブやXボックスに行ったほうが開発費用も抑えられてよいだろう。セガ分社のソニックチームの,コンシューマーハードへの参入解禁の折りには,たぶん任天堂の宮本が評価しているというサンバDEアミーゴや,さらには当然PSOも(過去記事)ゲームキューブになるだろう。またドラクエやFFも任天堂への回帰を考えていることが公然と噂される中で,それらの発表が行われさえすれば,ゲームキューブのアドバンテージは決定的となる。ゲームキューブによる,歴史の断罪。その時は,近い。
|